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加悦SL広場、という名前は耳にしたことがありました。静態・動態展示のある鉄道公園としては非常に歴史が長く、その時代は戦前戦後にまで遡ります。

時は1925年、当時の国鉄宮津線・丹後山田駅(現在の京都丹後鉄道宮津線・与謝野駅)から与謝郡与謝野町加悦に存在した「加悦(かや)」駅を結ぶ鉄道「加悦鐡道」が存在し、以後国鉄分割民営化直前まで運行されていました。
旅客輸送はもちろん、国鉄直通でニッケル鉱石などの貨物輸送も行っていた加悦鐵ですが、ニッケル鉱山の閉山に始まり、国鉄の昭和60年ダイヤ改正をきっかけに貨物輸送が廃止され、マイカーブームも重なったことで旅客の足が遠のき、以降は赤字の一途。1985年に60年の幕を下ろした、という歴史があります。

加悦SL広場は、加悦鐡道史の中でも比較的後期にあたる1977年に当時の加悦駅構内へ設置され、SL保存展示の場として当時から賑わっていたようです。加悦鐡道で走行していた車両に限らず、全国あちこちから珍しい車両たちが運び込まれたようですが、当時から保存状態は思わしくなかったようで、加悦鐡道廃止後に保存会の皆様による壮絶な修復作業を経て、このSL広場が開業したと聞いています。
1996年に現在の場所へ移転開業したそうですが、丹後地域の多雨気候から車両の状態は日に日に悪くなり、維持管理を担う作業員も1人しかいないそう。現在運営を担っている宮津海陸運輸が本年2月17日に3月末での閉園を発表し、その後についてはまだ何も決まっていない…という現状です。

実はここには大阪~神戸間の鉄道が開業した当時から旅客輸送で活躍していた、ロバート・スチーブンソン社製「国鉄120型蒸気機関車(=加悦鐡道2号機関車)」が146年の時を超えて静態展示されており、そんなものがこの地方路線に払い下げられてなお活躍していたというのだから驚きです。文字で語るのも限界がありますので、写真に語っていただきましょう。

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これが件の2号機関車くんで、このSL広場のマスコットキャラクターにもなっています。
つないである客車も素敵。
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なんと畳敷きのコンパートメント構造。座り心地は…日本人なら悪くない。

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隣にある加悦鐡1261にも客車兼車掌車がつないであります。
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重要文化財か否かでこうも扱いが違うものかと驚いてしまいますが、この加悦鐡道4号機関車は加悦鐵の歴史の中で最も旅客輸送に貢献した機関車だと語られております。

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国鉄1045形蒸気機関車も青空保管。これらはまだ保存状態のいい方かもしれません。悲惨なのは完全にレールを外れて静態展示されているC57,58でしょう。

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もはや移動すら困難なのではないかと思ってしまいます。


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多雨により劣化はより一層早まっているものと予想。サビと穴で機関室は悲惨。安全上の観点からか、基本的に内部見学可能な公園といえど立入りが禁止されています。

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小型のディーゼル機関車やつながれている有蓋・無蓋貨車など。
2枚目赤茶色の機関車、通称「森ブタ」は動態保存されています。
有蓋貨車の前につないである黄色のDB202も固定されていますが動態保存車。

国鉄時代に山陰線で活躍したラッセル車なんかも置いてあります。装甲車みたいで超かっこいいです。

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すげえ拙い語彙で超かっこいいとか言っちゃいましたが、もうちょっと続きます。